アリとキリギリスの寓話はご存知でしょうか? この寓話の疑問は
アリはいつ遊ぶことができたのだろうか?、アリの生涯に喜びや幸せがあったのだろうか?
今回は、2020年出版の「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本の紹介をします。
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我々人間も働くことが生きる目的となり、人生を楽しむことができていないのではないでしょうか。
本書で紹介されている緩和ケアの介護者のブログによると、余命数週間の患者たちの後悔ベスト2は、以下の通りだそうです。
果たして自分は、死ぬ間際でこのような後悔を口にするのでしょうか。いや、そうはなりたくないですね。
老後資金を必要以上に増やそうと働き続けると、何か(金)は得られても、それ以上に貴重なもの(時間と健康)を逃してしまうことになる。
金が増えたからといって、必ずしも人生を充実させる経験が増えるわけではないのだ。
老後の生活が困窮するような無計画な退職はすべきではないですが、
自分が使えるかどうかわからない必要以上のお金を稼ぐために、本来やりたい事を我慢して仕事を続けるのはナンセンスです。
そうなると問題は、必要なお金はいくらなのか、自分はいつまで生きるのか、ということですね。
自分が何歳まで生きられるのかは、知りようがありませんので、統計データから判断するしかないですが、女性なら87歳、男性なら大体81歳くらいが標準のようです。
まあ、長生きリスクを考えて90歳まで生きたとして、年間生活費×人生の残りの年数
で最低限必要な大体の金額は導きだせます。
実際は資産運用で得られる運用益が2~4%はありそうですから、年間生活費×人生の残りの年×70% くらい準備できればよさそうですね。
この辺は、本書や他のブログなどでも紹介されていますので、詳細な説明はそちらにお任せして、
私が難しいと感じたのは、
「必要なお金は確保できた、さあ自分の幸せのためにお金を使おう」といった時に、
さて、いつ、何に、どう使えばよいものか、という点です。
最大限の楽しみを得るために、最大限の思い出を作るために、最善のお金の使い方とは何でしょうか?
この本では、シンプルに人生を充実させるためにお金を使う最適な考え方を4点提示しています。
つまり、仕事を続けようが続けまいが、
まだ健康で様々な経験ができるうちに、それにお金を使って、充実した思い出をたくさん作りましょう、ということですね。
どうせお金は墓場まで持っては行けないのですから。
自分の健康なうちに、やりたかった事を楽しめるうちに、やりたい事にチャレンジできる(リスクが取れる)うちに、という時間とかタイミングの概念は他のFIRE関連の書籍にはなく、新鮮です。
子供達への財産分与についても、自分が死んだ後ではなく、彼らがまだ若く、充実したお金の使い方ができる26~35歳くらいの間に分け与えた方がいい、と書かれています。
私は子供にお金を残すつもりはなかったのですが、もし自分が使う分を差し引いてまだ余りがあるのなら、相続ではなくて、生前贈与という形で彼らが若い間に渡してあげた方がいいかもと思いました。
ただ一方で、「子孫に美田を残さず」ということわざにもあるように、受け取る側にもそれなりの金融リテラシーがあることが前提です。
「なんとなく使ってたらなくなりました」なんて言われたり、そのお金をあてにしてまともに働かなったりすると困ります。
「もう少し年取ってから渡した方がよかったかも」って思っちゃいますから。
私も、有意義なお金の使い方を考えてみたいと思います。家族や友人との旅行や、一人旅なんかもいいですよね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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