どうする老後の住まい-後悔しない地方移住のコツ

雑記

あるアンケート調査では、自分の人生をカバーするのに保有している資産で「十分だ」と回答した人が17.9%、「何とかギリギリ足りると思う」が51.9%、「全く足りない」が30.2%でした。

やはり大多数の人が、老後資産で逃げ切れるかどうか不安に感じてるようです。

そこで今回は、資産を延命させるための対策としての「移住」について考えてみたいと思います。

後ろ向きのパンダのイラスト

この記事は、こんな人向けに書いてます。

・定年退職を前に退職後の老後資金について不安を抱えてる人
・退職したら都心から離れて田舎でのんびりしたいと考えている人

・在職中であってもテレワークなどの遠隔地居住が可能な人

今回、合同会社フィンウェル研究所が2022年2月に行ったアンケ―トを参考にしています。

 

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地方移住の目的

60代6000人の声」という東京・大阪・名古屋に住んでいる60代に対する「地方都市移住」に関するアンケートでは、実際に移住した440人の評価は4分の3が「良かった」、残り4分の1が「思ったほど良くなかった」と回答しています。

評価理由の内訳を見みると生活コストが削減できたかどうかがポイントになっているようです。

「良くなかった」と回答した裏には、家賃支出は減ったものの取得コストやランニングコストが想定以上にかかってしまい、期待したほど生活が楽になっていない、という背景がありそうです。

さらに近所付き合いのわずらわしさや、映画やコンサートなどの娯楽へのアクセスの難しさもあるのかもしれません。

地方移住で生活費はどれくらい下がるのか

さて地方に移住することで生活費はどれくらい下がるのでしょうか。

2020年の総務省の統計をもとにした分析によると、

消費者物価指数は、
東京23区を1.00とすると奈良市で0.94、鹿児島市では0.95と4~5%安くなっていますが、思ったよりその差は少ないようです。

一方家賃指数については、
東京23区を1.00とすると鹿児島市は0.47、松山市は0.40、大分市は0.39と、地方の中核都市では50%以上のコスト削減が見込まれます。

ただ地方都市では、公共交通機関が行き届いていない分車の維持費がかさんだり、冬場の暖房費用がかさんだりする場合もありますから、トータルでは期待したほど生活コストは下がらないのかもしれません。

移住経験者の視点

住居費以外で移住経験者が重視した主なポイントは、
「地域での日常的な買い物などで不便がない」37.4%、
「都市部へのアクセスがいい」34.9%、
特に若年層ほどこの項目への関心は高いようです。

また若年層ほど、
「自然が豊かで身近に感じられる」、
「十分な広さや間取り、日照など快適な家に住める」、
「穏やかな暮らしを実現することが出来る」
といった暮らしにおける心の余裕や快適さを求めていたことが特徴的です。

移住タイプとその特徴とは

移住経験者をタイプ別に分類すると上位から、
Iターン型が(38.6%)、
Uターン型が(33.7%)、
多拠点居住型(17.3%)、
Jターン型(10.3%)。

一方、移住予備軍が検討しているタイプでは、
Iターン型が最も多く(56.7%)、
多拠点居住型(40.1%)という結果。

Uターン/Jターン/Iターン。これらの定義をあらためて確認すると

Uターン 生まれ育った故郷から進学や就職を期に都会へ移住した後、再び生まれ育った故郷に移住すること 生まれ育った自然環境、ゆとりのあるライフスタイル、両親の傍での生活などを重視する
Jターン 生まれ育った故郷から進学や就職を期に都会へ移住した後、故郷にほど近い地方都市に移住すること 生まれ育った自然環境、ゆとりのあるライフスタイル、両親の傍での生活などを重視したいと思う反面、自分の望む職種が故郷には少なく、利便性も捨てがたい
Iターン 生まれ育った故郷から進学や就職を期に故郷にはない要素を求めて、故郷とは別の地域に移住すること 生まれ育った場所の方が利便性に優れていたとしても、自分にとって住みやすい環境や、起業するうえで有利な地価や経営資源を求める
多拠点居住 2拠点居住など主たる生活拠点をもちながら、他の地点にも生活拠点を設けて行き来すること 平日は都会で仕事中心の生活をし、週末は田舎で暮らすといったように、2つ以上の暮らしの生活拠点をもつライフスタイルを求める

「移住」というものを考えた場合、便利で刺激的な都会に住居を残したまま、自然豊かな地方の田舎暮らしをするといった「多拠点居住」にあこがれるものの、実態は多拠点生活のコスト面が折り合わずに、UターンやJターンを選択するという事情が伺えます。

出典:パーソル総合研究 地方移住に関する実態調査

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移住先の地方都市推奨ランキング

移住の実態と重視ポイントを見てきましたが、その結果を集計した記事がありました。

週刊ダイヤモンド2022/4/30・5/7号によると、①消費者物価指数、②家賃指数、③人口密度、④現在住んでいる60代の推奨度、⑤現在住んでいる60代の満足度 の5つの指標をもと評価した結果がこちら。(各点数は省略します)

順位 都市名 順位 都市名
熊本市 11 前橋市
岐阜市 12 仙台市
鹿児島市 13 神戸市
松山市 14 宇都宮市
福岡市 15 さいたま市
長野市 16 高知市
奈良市 17 札幌市
広島市 18 宮崎市
和歌山市 19 富山市
10 那覇市 20 大分市

(出典:週刊ダイヤモンド2022/4/30・5/7号)

1位は熊本市、2位は岐阜市、3位は鹿児島市です。

人口100万人以上の都市では、行政サービスや交通の便など「都市機能」が充実しており、また30万人~100万人未満の都市では、おいしい食べ物や気候の良さといったプラスアルファの魅力がありそうですね。

移住先を検討する際は、このような指標も参考にすると視野が広がります。

私の場合、九州とは気候や文化が全く違う場所、例えば長野市、仙台市なんかで生活してみたいと思ったりします。

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失敗しない移住の条件

持ち家か賃貸か、新築か中古か

移住先の条件ベスト3は、
1位「海が見える」、
2位「温泉がある」、
3位「中古の一戸建て」だそうです。

中古物件の人気が高いのは、残された人生がさほど長くないシニアが、虎の子の資産をできるだけ延命させたいという考えの現れでしょう。

実際住んでみないとわからない土地で、初めにお金をかけすぎるというのは、いざ転居したくなった時の選択肢がなくなりますから。

ただ、熱海、伊東、箱根、軽井沢などの別荘地など未だ人気がある地域では、土地の物件は余っているものの、めぼしい中古物件は売り切れているそうですから、自分にあった中古物件を探すのは簡単ではないようです。

 

理想にあった地域に出合えたとしても、実際に自分のライフスタイルに合うかどうか、少し時間をかけて判断することが失敗しない条件です。

例えば、何度か旅行で訪れてみて、その後お試しで数ヶ月~半年程度移住してみるとか、

雪深い地域などは、夏だけでなく冬の生活も体験してみる、とか。

 

家族の理解は超重要

田舎、温泉、畑、まきストーブといった田舎暮らしは、まさに男性が憧れるライフスタイルです。

私の妻には男のロマンは通用しません。スタバないのNG、虫NG、雪かきNG、と言います。

ここが合わないと夫婦移住は無理ですから、候補地選びの段階で奥様やお子様が譲れない条件について、よく相談しておきましょう。

あと地域とのつながりや友人・知人がいるか、できるかというのも重要です。

移住政策に熱心は自治体では、お試しの段階で先行して移住されている住民の方に、お友達作りのサポートしているところもあるようですが、

ある程度年を取ってからの友人作りは結構ハードル高いかもしれません。

夫婦ともにちょっとした仕事や、得意技が活かせるといいのですが。

国内唯一!全国の移住相談ができる窓口|ふるさと回帰支援センター (furusatokaiki.net)

 

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まとめ

  • 地方都市の家賃は東京・大阪・名古屋に比べて4割弱程度なので、移住による支出削減が期待できるが、初期コストやランニングコストを含めてトータルで判断する
  • 理想にあった地域に出合えたとしても、即決はせずに実際にお試しで住んでみてから判断する
  • 嫁ブロックを発動させないよう、時間をかけて2人の条件をすり合わせる
  • 新しい土地では、自治体の編入支援サービスを調べて利用する

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

panda家では移住先が問題ではなく、そもそも移住自体NGだと妻pandaが申しておりますので、長期滞在か、2拠点居住で週末婚というのが落とし所かもしれませんね。

でも夢はあきらめずに、いろんなところに旅をして開拓地を目指してみたいです。

ではまた!!

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