未来の事は誰にもわかりませんから、将来に不安を感じるのは自然なこと。
なかでも「お金に対する不安」は、多かれ少なかれ誰もが持っているんじゃないかと思います。
みんなは、どんなお金の悩みをもってるんだろう??
ちょっと覗いてみたいなぁ
お金で悩まない生き方
お金の悩みトップ3
私が早期退職を悩んでいたころ、一番心配したのはやはりお金のこと。そこで家計相談の記事やブログをよくながめていたのですが、さて皆さんはどのようなお金の悩みを持っているのでしょうか。
私がよく参考にしていたこちらのサイト。
このサイトにある家計診断の記事をランダムに100件抜き出してながめてみると、20代から60代までの相談者の資産状況は以下のような分布でした。
借金なし | 借金あり | |
資産1千万以上 | 47 | 4 |
資産1千万未満 | 34 | 15 |
資産は、数十万~1憶以上と幅広く分布していますが、1千万で区切るとほぼ半分になりました。2023年の総務省家計調査による平均貯蓄額は、平均値は1,901万円、中央値は1,168万円なので、まあ妥当なサンプリングになっているようです。
そして、借金については住宅ローンがやはり大多数を占めていて、その割合は19%。約2割の方がなんらかの借金を抱えていることになります。
さらに、借金をしてもまだ資産が1千万以上ある方は4%で。資産1千万未満で借金を抱えている人は15%という結果でした。
いかがですか? 皆さんはどのカテゴリーにあてはまりますか?
なぜ人はお金で悩むのか
次に個別の相談内容(悩み)を見ていこうと思います。資産や借金の有無によって悩みが偏るかと思いましたが、これといった偏りは見られませんでした。
それよりも、年代別な違いの方が目につきましたので、年代別に悩みをまとめてみました。
年齢 | 相談内容(悩み) | 件数 |
20代 | 貯蓄や投資、借金返済など何を優先すればよいか 遊びながらも将来のために貯蓄を増やしたい 今後のお金が不安 | 18 |
30代以降 | 老後資金や老後の住まいが不安 老後資金が不安 | 82 |
さすがに20代で「老後」の心配をする人は少ないようですが、「将来のお金の心配」という点では全世代で共通ですね。
20代では、ワークライフバランスというか「遊びながらも~」という悩みが新鮮です。デフレ時代に育った若者の堅実さが伺えます。
バブル世代である私の20代は、お金よりむしろ遊びや恋愛の心配しかしていなかったような。。
一方30代以降では、「お金の心配」に加えて「住まい」の心配も加わりますし、心配の種がより具体化してくるようです。そろそろマイホームを構えたり、そのせいでローンを抱えたり、親の介護が必要になったりと。
ちなみに、30代以降の82件の悩みの内訳を個別にみてみると、
40歳貯金200万円。半年前にマンションを購入し貯金は使いました。老後資金を貯めるには?
マンション購入のために貯金を使い、老後のお金の貯め方について相談したいという40歳の会社員女性
44歳会社員、貯金3500万円。プレッシャーがある現在の職場では長く働けるか、不安です。リタイアしていい時期、必要な収入を教えてください。
仕事のプレッシャーで日々ストレスを感じているという44歳の会社員の女性
43歳会社員、貯金550万円。一人暮らしの母親や自身の老後を考えて、マンション購入を予定していますが、どの程度の物件価格にするかで悩んでいます。
購入できるマンションの適正価格を知りたいという43歳の会社員
などなど。まとめると
- 現在の貯蓄や借金がある状況で老後資金が足りるかどうかという不安 40件
- 早期退職しても大丈夫かという悩み 16件
- マイホーム購入しても大丈夫かという悩み 11件
- その他(教育費や親の介護費用の悩み) 15件
お金の悩みトップ3は、老後資金、早期退職、マイホームという結果でした。
分かります。私も早期退職に踏み切る前は、同じような不安を抱えていましたから。
いずれにしても、想定しうるライフイベントにかかる費用や退職後の生活費が、収入や貯金でまかなえるかどうか、が不安の根っこなんだと思いますし、
そのライフイベント自体が想定できていなかったり、将来に備えるための貯金ができていなかったり、ということもあるんでしょうね。
本当に必要なお金とは
例えば、生涯独身で実家暮らしを貫くのなら、実家で一人で生活できる費用さえカバーできればいい訳ですから、少ない貯金でもやっていけそうですが、
住宅ローンを支払いながら子供の教育費も結構かかる、という場合は老後資金が貯められずに、不安が募ることになります。
「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」という法則があるように、人間はあればあるだけお金を使う傾向にあるようです。
では、一体どうすればいいのでしょうか?
ダメな家計の典型例
お金の悩み相談では、FP(ファイナンシャルプランナー)の方が相談者にアドバイスをするのですが、やはり老後破産になりそうな家計もちらほら。
お金のたまらない家庭の典型例としては、
- 出産を機に妻が退職したのに、ライフスタイルは共働きのときと変わらない
- 通信費は大手キャリアを利用している
- 住宅や車のローン、子供の習い事で毎月赤字、ボーナスで補填している
- 必要以上の保険に加入している
- 独身時代の趣味や自分磨きの習い事に必要以上のお金を使っている
- パートナーが貯蓄しているものと思い込み、渡されたお金は全て使い切る
など。
こころあたりがある方もいらっしゃるのでは。
一生困らないお金との付き合い方
バランス良く計画的な金銭の管理
投資や節約で一生分の資産を築いたお笑い芸人の厚切りジェイソンさんは、雑誌記事で家計についての考え方をこう話しています。
収入に合わせてお金の使い方を考えるのは間違っていると思う。いくらあるからいくら使う、のではなく、本当に必要かどうかを見極めてお金を使う。そして、必要なものなら、なるべく安く手に入れる、それが重要だと思います。
president 2022.5.13号
「お金があるだけ使う」のではなく「必要かどうかを見極めてから使う」のだと。
確かに、これだとお金が溜まりそうです。
現在と未来、どっちが大事
中学の家庭科で教わるそうですが、皆さんは「計画的な金銭の管理」というのができていますか?
社会人になるとクレジットカードも使えるようになって、現金がなくても買い物ができたりしますが、
そんな中でも、収入と支出のバランスがとれ、本当に必要かどうかを考え、必要な品物に優先順位をつけて、購入するスタイルを身に着けることが必要でしょう。
これは、いわゆる小学生のお小遣帳レベルの「あるだけ使う」のとは違い、将来必要なモノも含めて計画的に「貯めて、使う」考え方です。
将来のために今やりたいことを我慢するのは苦手という意見はごもっともです。
今しかできない事というのは確かにあります。でも、無計画な「今の支出」と、将来を見据えた上での「今の支出」とは根本的に異なります。
将来のライフイベントを見通して、現在の立ち位置(収入、生活支出、資産)を把握し、計画的な家計管理を行うことが重要です。
加えて、デフレからインフレへと変わる社会環境に備えて、「投資」についても勉強してみることをお薦めします。
私が思う「計画的な家計管理」とは、すなわち自分に見合った生活レベルを見極め、将来を見越した資産設計をし、賢い消費と十分な投資を行うことです。
言うは易しですが、少なくともダメな家計のポイントに当てはまるところがあったら、そこから見直してみましょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ではまた!
家計管理の手法についてはこちらです。
過去の家計状況を紹介したこちらの記事もどうぞ。
他にも、過去のこちらの記事なんかもお薦めです。
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